小規模企業景気動向調査
令和7年11月期調査
~ 横ばい推移の中で回復の兆し、支援への期待が高まる小規模企業景況 ~
2026/3/9
全国商工会連合会
<調査概要>
調査対象:全国約300商工会の経営指導員
調査時点:2025年11月末
調査方法:対象商工会経営指導員による調査票への選択記入式
<産業全体>
横ばい推移の中で回復の兆し、支援への期待が高まる小規模企業景況
11月期の産業全体の景況は、全DIがわずかに上昇した。前年ベースでは若干低下したが、直近1年間で極端な変化はなく安定的に推移しており、一部で需要が戻りつつあるとの声があった。一方で、依然として物価上昇や人件費増加、最低賃金引上げにより事業継続に厳しさを感じている事業者も多く、国や都道府県による物価高対策に期待する声が散見された。
<製造業(食料品、繊維、機械・金属)>
全DIが上昇も価格転嫁が課題、採算悪化に苦しむ製造業
製造業は売上額・資金繰り・業況DIが小幅に上昇、採算DIはわずかに上昇した。食料品、機械・金属関連は全DIが上昇したが、繊維関連は業況DIを除き低下した。機械・金属関連は、採算DIが直近1年間で最高値を記録したが、原材料費や燃料費等の高騰に苦しむ声は止まない。最低賃金の引き上げも経営悪化に拍車をかける中、価格転嫁、取引適正化の徹底が課題であり、2026年1月の取適法施行による取引環境の改善を期待したい。
<建設業>
年末需要から業況回復、人手確保や安定受注に注力する建設業
建設業は、全DIが小幅に上昇した。年末需要により受注が増加している等の声もあり、前月の悪化から一転して改善したが、人手不足による失注や資材等の高騰による利益減少に苦しむ声がより顕著になっている。地域によっては公共工事の受注が停滞ないし減少しており、新築工事の需要も少ないとの声が散見される中、市外・県外での受注が可能な事業者と、対応が困難な事業者との間で、業況の二極化が進んでいる様子がうかがえる。
<小売業(衣料品、食料品、耐久消費財)>
回復の兆しが見えるも、コスト高等不安定さが残る小売業
小売業は、採算DIが小幅に上昇、売上額・業況DIはわずかに上昇し、資金繰りDIはわずかに低下した。耐久消費財関連は、6ヶ月ぶりに売上額DIが0ポイントを下回った。暖房機器の買い替え等、一定の需要はあったが、業界全体の押し上げには至らなかった。食料品・衣料品関連では、売上は増加したが、仕入価格も上昇しており、顧客の節約志向による買い控えが続く中、資金繰りに苦慮しているとの声が散見された。
<サービス業(旅館、クリーニング、理・美容)>
行楽需要も、価格転嫁と利用減で慎重な見通し続くサービス業
他業種が比較的好調に推移する中、サービス業は、売上額DIがわずかに上昇、採算DIがわずかに低下し、資金繰り・業況DIは小幅に低下した。クリーニング及び理・美容関連では、価格転嫁は進みつつあるが、その分利用頻度が低下しているとの声もあり、ほぼすべてのDIが低下した。旅館業では、秋の行楽需要により売上・採算で若干の改善が見られたが、一部でインバウンド需要の減少を懸念する声も見られた。
全国商工会連合会 産業政策部 産業政策課



















