小規模企業景気動向調査
令和7年12月期調査
~ 業種間に差はあるものの、年末需要が追い風となった小規模企業景況 ~
2026/1/23
全国商工会連合会
<調査概要>
調査対象:全国約300商工会の経営指導員
調査時点:2025年12月末
調査方法:対象商工会経営指導員による調査票への選択記入式
<産業全体>
業種間に差はあるものの、年末需要が追い風となった小規模企業景況
12月期の産業全体の景況は、売上額・採算・業況DIがわずかに上昇、資金繰りDIは不変であった。物価高や人件費上昇によるコスト増が続く中、価格転嫁や自助努力で売上維持・微増している事例も見られた。業界・業種間での景況感は、年末需要の影響を受ける業種は好調な一方、機械・金属製造業や建設業では先行きに不透明感が残る結果となった。
<製造業(食料品、繊維、機械・金属)>
食料品関連がけん引、回復基調への転換が期待される製造業
製造業は売上額DIが大幅に上昇、採算・業況DIは小幅に上昇し、資金繰りDIはわずかに上昇した。全DIが10月期調査から2期連続かつ前年ベースでも上昇しており、物価高騰や人件費増の影響に懸念があるも、持ち直しの動きが一部で見られた。全体として原材料価格の高騰に苦しむ声が散見され、機械・金属関連は業況を除くDIが低下したが、食料品及び繊維関連は季節需要等により好調に推移。業種によって明暗が分かれた。
<建設業>
前月から一転して全DIが低下、持続的な改善に課題が残る建設業
建設業は、採算DIが若干に低下、売上額・資金繰り・業況DIは小幅に低下した。前年ベースでも全DIが低下。一部で金利上昇を背景とした新築住宅の駆け込み需要等により受注が増加したとの声もあるが、資材高騰や人手不足に苦しむ事業者が多い状況である。特に、人手不足は工期の遅延や外注費の増加に繋がり、採算の悪化を招いており、引き続き人材の確保や省力化、業務効率化の取り組みが急がれる。
<小売業(衣料品、食料品、耐久消費財)>
年末需要で一時的な持ち直しも、先行き慎重な小売業
小売業は、売上額・資金繰りDIがわずかに上昇、採算・業況DIは不変であった。耐久消費財関連は、季節需要等の影響により売上額DIで持ち直しを見せた。食料品関連は、年末需要による売上増加の声が一部で見られたが、仕入価格の上昇分を思うように価格転嫁できない事業者も多く、採算改善にはなお時間を要する。衣料品関連は、年末需要がある一方で、顧客の節約志向も継続しており、資金繰りDIのみの上昇となった。
<サービス業(旅館、クリーニング、理・美容)>
行楽需要も、年末需要が下支えし、持ち直しの兆しが見られるサービス業
サービス業は、採算・業況DIが小幅に上昇、売上額・資金繰りDIはわずかに上昇した。旅館関連は、一部で人手不足による稼働率低下が見受けられたが、年末帰省や観光需要の高まりにより、大幅な業況悪化には至らなかった。クリーニング関連は全DIが上昇。売上額DIは7月期以来6か月ぶりにマイナス圏を脱した。理・美容関連では、年末需要の影響を受けて好調との声が散見され、売上額DIは8月期ぶりに0ポイントを上回った。
全国商工会連合会 産業政策部 産業政策課




















