小規模企業景気動向調査

平成30年4月期調査

~製造業を中心に2カ月連続の改善となった小規模企業景況~

2018年6月25日

全国商工会連合会

<調査概要>

調査対象:全国約300商工会の経営指導員
調査時点:2018年4月末
調査方法:対象商工会経営指導員による調査票への選択記入式

<産業全体>◇…先月に引き続き、建設業を除く3業種において若干の景気好転が見られた小規模企業景況…◇

 4月期の小規模企業景気動向調査は、産業全体の業況DI(景気動向指数・前年同月比)と売上額DIは小幅に改善、採算DIはわずかに改善、資金繰りDIは不変であった。前月に比べ製造業が大幅に改善したのに加え、4月になり入学・観光シーズンが到来したこと、晴天が多く、気温も温暖であったことから、サービス業において若干の改善が見られた。回復基調にもかかわらず、経営指導員からは、建設業を中心に、人手不足感が解消されず、消極的なコメントが目立った。

<製造業> ◇…好調な自動車関連部品・工作機械が業況が牽引する製造業…◇

 製造業の業況DIと売上額DIは先月と比べると大幅改善、採算DIは小幅に改善し、資金繰りDIはわずかな改善に留まった。特に、自動車関連部品、工作機械については受注増加に伴う稼働率の向上と併せて、業績好調とのコメントが寄せられている。一方、紡績・繊維業については前年同月比では、資金繰りDIを除けば回復の兆しが見られるが経営指導員からのコメントの内容から見ると、数値ほど改善してはいない状況である。

<建設業> ◇…公共工事不足、大手との競合、人手不足、建築資材高騰等で不安要素の多い建設業…◇

 建設業の業況DIは先月から一転、わずかに改善した。ただし、売上額DI、採算DIについてはわずかに悪化、資金繰りDIにいたっては大幅に悪化した。2~3月に降雪の多かった地域も、4月は晴天が続いて雪解けが進み、工事に取り掛かれたとの声が聞かれた。年度初めということもあり、公共工事の発注数が乏しく、一方で民間工事ではリフォーム工事の発注はあるが、大手ハウスメーカーとの競合や人手不足、建築資材の高騰により資金繰りが逼迫しているとのコメントが寄せられた。

<小売業> ◇…夏を先取りした暑さから、一部業態は好調も、足元は弱い小売業…◇

 小売業の業況DIは先月から一転わずかに悪化した。売上額DIと資金繰りDIは先月とほぼ不変、採算DIはわずかに改善した。経営指導員からは、4月期は全国的に夏を先取りしたような暑さから、夏物衣料や耐久消費財のうちエアコンの販売が好調との、例年に無いコメントが目立った。また、食料品小売業では、野菜の高騰が沈静化してきており、消費者の購入意欲に回復の兆しが見られている。一方で、4月から小麦や乳製品の値上げにより一部商品で値上げの動きが見せており、息を抜けない状況が続いている。

<サービス業> ◇…天候や季節要因で全体的には好調であるが、一部地域で災害の影響に苦しむサービス業…◇ 

 サービス業の業況DI、売上額DI、資金繰りDIは小幅に改善したが、採算DIはわずかに悪化した。4月期は晴天が続き気候も温暖であったことから、全国的に観光や行楽による需要が高まった。また、理美容業関係では入学シーズンの需要が発生し、洗濯業では衣替えの需要により好調を維持しているとのコメントがあった。一方で、4月は噴火が続いた月であった。特に硫黄山噴火に伴い、宮崎県では風評被害により宿泊業においてキャンセルが相次ぎ、予約数が激減しているとのコメントが寄せられた。

 

全国商工会連合会 企業環境整備課

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