小規模企業景気動向調査

令和3年5月期調査

経済活動の停滞やウッドショック等の影響で、伸び悩む小規模企業景況

2021年6月29日
全国商工会連合会

<調査概要>

調査対象:全国約300商工会の経営指導員
調査時点:2021年5月末
調査方法:対象商工会経営指導員による調査票への選択記入式

<産業全体> 経済活動の停滞やウッドショック等の影響で、伸び悩む小規模企業景況

 5月期の小規模企業の景況DIは、小幅な悪化となった。製造業は改善したが、建設業は、ウッドショック等の影響で大幅な悪化となった。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の延長等により、自粛ムードが強いことから、GWなど本来繁忙期であるが、経済活動が停滞している。前年同月比との比較のため、昨年の▲80.3ptからは大きく改善しているものの、コロナ禍前の水準には程遠く、依然厳しい状況が続いている。また、コロナ禍の長期化により、地域全体で疲弊が目立ち、資金繰りに苦慮する事業者が増えているとの報告が多かった。

<製造業>回復基調に戻るも、懸念材料が多い製造業 

 製造業は、全DIが小幅に改善した。食料品関連は、引き続き、巣ごもり需要で堅調ではあるが、原材料の原価高騰や、宿泊業や飲食業向けの需要減退等の懸念材料があり、伸び悩んでいる。機械・金属関連は、半導体関連の需要増で好調との声もあるが、原材料の価格高騰や資材調達難もあり、業況DIが大幅に下落するなど、先行き不安な状況である。繊維関連は、ライフスタイルの変化により、一部で作業着やキャンプウエア関連の市場が伸びているとの声もあるが、全体的には、生産調整や販促のためのイベントの中止等により苦境が続いている。

<建設業> ウッドショックの等影響により、採算が大幅に悪化した建設業

 建設業は、全DIが悪化し、特に採算DIが10pt以上の大幅な悪化となった。公共工事や災害復旧工事が堅調との声や、民需においても、修繕工事やリフォーム工事が好調との声もある。しかし、全国的にウッドショックや資材不足の影響が拡大しており、建築木材の輸入量の減少とそれに伴う入手難や価格の高騰により、着工の延期や工期の遅れが発生するとともに、受注済みの工事の採算割れが懸念となっており、先行き不安との声が多くみられた。

<小売業>好転材料が少なく、横ばいから悪化に転じた小売業

 小売業は、全DIが小幅な悪化となった。食料品関連は、巣ごもり需要により内食向けは堅調であるが、仕入価格の高騰や販売先の飲食店の需要減退等により、全DIが悪化に転じた。耐久消費材関連は、引き続きウイルス対策関連の機器の購入や買替で堅調であるが、通販に需要を奪われているとの声や、自動車販売業では、メーカーの生産が間に合わず、納期に遅れが出ているとの声もあった。衣料品関連は、引き続き、外出自粛の影響を受け、服や靴が売れず、また、ネット販売への消費者の移行もあり伸び悩んでいる。

<サービス業> 3ヶ月連続の改善から悪化に転じ、厳しさを増すサービス業

 サービス業は、業況DIが小幅に改善したが、それ以外は小幅な悪化となった。宿泊業は、一部地域では行政の支援策の効果もあり、ビジネス需要やGWの行楽で客足が戻ったとの報告があったが、感染拡大により、休業を余儀なくされた事業者もおり、予約のキャンセルも多いため、全体的には稼働率が低い状況が続いている。飲食業についても、本来行事の多いシーズンであるが、自粛傾向が強まっており、苦境が続いている。また、洗濯業及び理美容業は、昨年同時期よりは客足が戻ってきているが、来店頻度が減っており、厳しい状況が続いているとの声が多かった。

全国商工会連合会 政策推進部 事業環境課

〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル北館19F
TEL:03-6268-0085 FAX:03-6268-0997

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