小規模企業景気動向調査
令和8年2月期調査
~売上額は若干改善も業況は低下、外部環境リスクへの警戒が強まる小規模企業景況~
2026/3/27
全国商工会連合会
<調査概要>
調査対象:全国約300商工会の経営指導員
調査時点:2026年2月末
調査方法:対象商工会経営指導員による調査票への選択記入式
<産業全体>
売上額は若干改善も業況は低下、外部環境リスクへの警戒が強まる小規模企業景況
2月期の産業全体の景況は、売上額DIがわずかに上昇、採算・資金繰りDIは変化なく、業況DIはわずかに低下した。需要は横ばいでも客数減少や廃業・人手不足等、地域や業種ごとに課題は異なる。価格転嫁の難しさから採算悪化を懸念する声が散見される中、中東情勢による原油高等の外部環境リスクへの警戒が高まっており、先行きには注意を要する。
<製造業(食料品、繊維、機械・金属)>
売上額・採算は小幅改善も、繊維の回復遅れが目立つ製造業
製造業は売上額・採算DIが小幅に上昇、資金繰りDIはわずかに上昇し、業況DIはわずかに低下した。食料品、機械・金属関連で売上額・採算・資金繰りDIが上昇。一部で設備投資や新商品の販売等、改善の声も見られた。他方、繊維関連は全DIが低下。コスト高が継続する中、特に小規模企業は受注減少や大手企業との価格競争等により、採算が取れずに苦戦している。世界情勢等の影響もあり、全体としては先行きに不透明感が残る。
<建設業>
売上は堅調も、工期延長等の影響で、収益・資金面に課題が残る建設業
建設業は、売上額DIが小幅に上昇、資金繰りは変化なく、採算・業況DIはわずかに低下した。地域や事業者によって状況は異なるが、除雪関連需要や都市部の大型工事、住宅改修需要等により、売上額DIは堅調に推移。新築需要も一部で回復の兆しが見られたが、資材高騰や人手不足、元請依存による価格交渉難が採算を圧迫している。工期延長による資金繰りへの影響もある中、地域差・繁閑差等もあり、受注の安定化が課題。
<小売業(衣料品、食料品、耐久消費財)>
前月から採算は持ち直すも、買い控えとコスト高が重荷の小売業
小売業は、採算DIがわずかに上昇、売上額・資金繰り・業況DIは不変であった。耐久消費財関連は、季節需要が奏功し全DIが上昇したが、仕入価格や人件費の増加に吸収され、採算改善は限定的。衣料品関連は、特に地方では大手企業との競合による客数減少の声が大きくなり、資金繰りに融資を活用しているとの声も見られる。上代設定等で価格決定に制約がある事業者もおり、付加価値提案が課題である。
<サービス業(旅館、クリーニング、理・美容)>
旅館・クリーニングで全DIが低下、慎重感強まるサービス業
サービス業は、売上額・採算DIがわずかに低下し、資金繰り・業況DIは小幅に低下した。旅館、クリーニング関連で、全DIが低下。旅館関連は、降雪や訪日客増の影響で稼働は堅調、中国からの団体客減少の影響は限定的との声がある一方、料金上昇等による国内客減や閑散期の売上減も指摘されている。クリーニング関連は、需要減とコスト増で価格転嫁が引き続きの課題。理・美容関連は概ね前年並みだが、コスト増が重荷となっている様子。
全国商工会連合会 産業政策部 産業政策課




















